紀伊・関西の旅18日目 宇治は抹茶人気で大賑わい

宇治は京都から少し離れているし、宇治といえば平等院だし、インバウンド需要は少ないかな、ゆったり過ごせるかななんて思ってましたが、甘かった~

昨日のお食事の仲居さん、面白い方で、「京都のバスがマジぎゅうぎゅうですし詰め放題だった」と話したら「京都のバスは230円で押しずしの気持ちが味わえるんどす」ですって。確かに私たち、押しずしになったわ。

「京都は人が多かったから、明日は宇治でのんびりするつもりです。」と話したら、「いやいや、宇治も今は凄いインバウンドですよ。」とおっしゃいます。

そうなの?なんで? 
なんでかというと、「抹茶」 

そう、宇治=抹茶 ということで、抹茶大好き外国人のインバウンド需要が半端ないそうです。

なるほどね~ 京都に来たらなんか抹茶のものを一つでもいいから、食べたり買ったりしたいけど、
日本人はわざわざ宇治まで抹茶を求めに行かないかな。。

そういう意味では、外国の方の方が日本人よりマメで、積極的ではないですか~

今回私たちが宇治に行くのは、抹茶を求めてではなく、去年の大河、光る君へで宇治がキーとなる場所のひとつだから。いわゆる聖地巡礼なのです。

藤原一族の栄光の象徴、平等院、源氏物語の宇治十帖の舞台、源氏物語ミュージアムもあるし、ドラマでは道長と式部が友情と愛情を確かめ合ってた宇治川べりとか、色々みたい所があるんです~。

とか言ってますが、朝の清水寺散歩でゆったりしすぎ、京都駅で荷物をロッカーに入れたら、到着予想はお昼の予約ギリギリ。

OMG! 私たち食べ歩きに来てるみたい!! 

宇治の平等院は修学旅行も入れれば5.6回は来ているけれど、宇治駅に降り立つのも、宇治のお茶屋さんが並ぶ商店街を歩いたのも初めてです。

辻利創業の地、宇治の本店

メイン通りは、有名なお茶の老舗がたくさん並んでます。しかも○○本店、〇〇本店、って。本店が沢山! お茶のいい香りも漂ってきます。
さすが宇治はお茶の町なのね~

お茶が一般に普及したのは鎌倉時代。それまでは高級貴族だけ、最初は薬として利用されていたのだそうです。 ドラマでは紫式部も晩年になって初めて飲んだお茶に「何ですか?これ?」って顔をしかめてたっけなぁ!! 良薬口に苦しってことかな?

中村藤吉本店は宇治駅から歩いて正面にド~ンと存在

今朝宇治に来る時も、先日車で通った時も、お茶畑は見当たらなかったなぁ と思って調べてみたら、宇治茶とは産地を指すのではなく、「京都・奈良・滋賀・三重で生産された茶葉を、宇治地域に由来する製法で作った緑茶」を指すのだそうです。なるほど~ だからこの辺りに茶畑が無くても不思議じゃないんですね!  

まっすぐ伸びるお茶屋街の道を、あれこれ覗き見しながら歩いていると11:30のランチ予約時間があっという間にやってきました

今日のお昼は、平等院入り口そば、宇治川と平等院に挟まれた素晴らしい立地条件のお食事処、竹林さん。

お部屋に入ると、宇治川の流れがすぐそばに。素敵なお部屋でした。

私はお弁当を頼みました。 手の込んだお弁当。一つ一つのお料理が、もう作品です。
どれから食べたらいいか迷っちゃう

お食事が終わりそうな頃雨が突然ザーザーと降ってきたので、しばし休憩。
結局2時間近くも費やしお昼が終了。

さてさてこれから 平等院やら 源氏物語ミュージアムやら いろいろ行きたいんだけど。全部は回れない感じがする、、、

宇治橋と紫式部像
久しぶりの鳳凰堂

平等院は左右対称、朱の本体も、もちろん素敵だけれど、鳳凰堂の可愛い天使たちに心惹かれます。天使というか、阿弥陀如来のおそばに使える楽師たち52人。正式には雲中供養菩薩といいます。国宝たちです。

ミュージアム鳳凰館(拝観順路にあります)には、当時もこんなにたくさんの楽器があったんだ、と驚くほどいろんな楽器を持った楽師たちが、雲に乗ってリズムに乗って、躍動感あふれた彫刻が見事です。52の半分26体が展示されてます。

入り口に 昔の色はこんな風に色彩が豊かだったという見本が展示されています。

艶っぽい!

白い雲は、レモンイエローの花、緑の葉っぱに流れる布。色もグラデーションがかかり、とてもきれいです。発色の良い青い色は金峯山寺で見た権現様と同じ、ラピスラズリでしょうか

とにかく鮮やか、繊細、そして艶っぽい。

当時は黄金に輝く阿弥陀様の周りを、52人もの美しく優しい色合いの楽師が飛び回る鳳凰堂。「まさに平安のフランス・ロココや~!」(平安の方が800年近く前だけど)

この美しすぎるお堂ですが、美しさではなく、救済を求めて作られたようなのです。

現代人も何とかの大予言とか地球滅亡の予言などが話題になったりしますが、当時1052年は仏教的な減退期が始まるという予言の年で、この世の終末、自分の死を覚悟した藤原頼通が、死後極楽へ導いてくれるという阿弥陀如来と、歌を奏でながら阿弥陀如来のもとへ導いてくれるという楽隊を設置した、という願いが込められているのです。

理由はともあれ、それで、こんな素晴らしい建築と彫刻を作ってしまうんだから、凄いですね~
平安中期って日本の文化が花開いた貴重な時代だったんですね

今なら絶対合わせない、赤にみどり、緑に紫色、赤に青。そんなど派手でどぎつい色を合わせているのに、なんか素敵な感じになる色合わせのセンス。

さわさわと揺れる木の葉の音とか、日が暮れる空の色とか、池に映る月明かりとか、1000年以上も前の日本人の感性を今も私たちが受け継いでいるってなんか凄い。

平等院って、一度も建て替えられてないらしい。小さな修繕や、色彩の塗り替えは行われているけれど、この姿は当時のままなんですって! 鳳凰だけは本物を下ろしてますけれど。

美しい平等院、これを見ただけでもう極楽に来た気分になっちゃいますね!

高知と近江八幡と野洲に帰る私たち3人は、残念ながら途中退散してしまったけれど、とっても素敵な旅でした。

テーマのある旅っていうのもいいものですね。
夫へのお土産に京都駅で抹茶バームクーヘンを買って、17:00に野洲で落ち合いました。2日間待っていてくれた夫に感謝です!。

京都駅 西口のお土産街道で
抹茶チョコの味が濃くて美味しかったです

今夜は旅の始めに登った御在所岳がある、鈴鹿の山脈を抜け、滋賀から三重へそして一瞬岐阜県に入って愛知県へ。
伊勢湾にそそぐ木曽の大河3つ、揖斐川・長良川・木曽川が合流? 合流しそうだけど合流してなさそうな、微妙な地形。だけど一番くっついている長い橋を渡ったところにある道の駅、「ふれあいの里HASUパーク」(ここは愛知県)にお邪魔しました。

新しい施設で、現在来年のグランドOPENに向けて整備中。トイレや農産物販売所は結構前から出来上がっています。そして農産物いっぱい、元気とやる気も一杯です。最近はいつもここに寄ります。

私もたくさん野菜などを買って明日、家路へと向かいます。
そうそう、途中すき家で食べた牛すき焼き定食がとっても美味しかったですよ~!

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